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中山 浩成; 竹見 哲也*
Proceedings of 18th International Conference on Harmonisation within Atmospheric Dispersion Modelling for Regulatory Purposes (HARMO-18) (USB Flash Drive), p.843 - 847, 2017/10
原子力緊急時において、プルーム拡散挙動や汚染域の空間分布などの詳細情報を得るために、Large-Eddy Simulation(LES)に基づく計算流体力学モデルの活用が有効である。しかしながら、LESによる非定常計算の実行に膨大な時間が必要であることが緊急時の適用において課題となっている。そのため、重合法を用いることにより局所域スケールでの大気拡散挙動を迅速かつ詳細に予測できる計算手法の開発を目的とする。本研究で提案する重合法は、初めに、代表的な風速データを入力条件として与えた仮想気象条件下での原子力施設から点源放出されたプルームの大気拡散計算を36風向について行い、10分平均での風速と濃度のデータを各風向毎に作成する。次に、対象期間での濃度分布を、風向変動の出現頻度に応じて10分平均濃度分布を重ね合わせて評価する。本手法の妥当性を調べるために、観測データを入力条件として与えた実気象条件下での大気拡散計算を行い、重合法による濃度分布と比較した。その結果、変化する気象状況下での1時間平均濃度分布と良好に対応することが示された。これにより、重合法を用いた局所域大気拡散計算手法は即時対応が可能であることが示唆された。
中山 浩成; 堅田 元喜
no journal, ,
乾性沈着は、地表面付近の大気中ガスや微小粒子状物質が大気乱流や重力沈降により地表面に沈着する現象である。日本の森林の多くは、丘陵地など複雑地形上に成立しており、このような場所での乾性沈着量を正確に推計することは難しい。この問題に取り組むべく、我々は、地形や建物・樹木などの影響を受けた乱流過程とこれらの拡散過程を10m以下の高解像度で再現できる局所域高分解能大気拡散モデルの開発を進めている。本発表では、このモデルにPM2.5の乾性沈着過程を考慮し、東京郊外の研究林に適用するLarge Eddy Simulation(LES)を行うことで、複雑な森林構造とPM2.5の乾性沈着分布の関係を調べる。